時計を付けていない人って・・・

私は、なんとなく腕時計を付けていない人を見ると少し残念な気持ちになってしまう。特にその人の人間性を疑っているとかいうような意味があるのではないけれど、時計を付けていない人を見ると、その人の時間観念に少し疑問を持ってしまうのである。

最近は、スマホで時間を管理しているという人も少なくはない。そちらの方が大多数だといってしまってもいいかもしれない。でも、私はそういう人たちを見ると、悲しくなってしまうのだ。

腕時計というのは、私たちを時間に縛り付けるものだ。普段からそれを付けている私が言うのも変なのかもしれないが、その束縛感が窮屈に感じられてしまうことがないわけではない。けれど、時計というのは同時に、私たちを自由にしてくれるものでもあると思う。

よく聞く話ではあるが、自由というのはそれ自体では存在しえない。制限があって初めて、自由というのもは存在しうる。つまり、時間的な自由は、時間というものの制約があって初めて成立するということだ。一日は二十四時間。そういう制約があって、初めてその中で私たちは自由を手にすることができる。

腕時計は、時間を厳しく管理する代わりに、その合間に自由をしっかりと見せてくれる。ここからここまでは自由だぞ、ということをわかりやすく見せてくれる。だから、その中で私は楽しもうとする。精一杯の自由を味わおうとする。

だから、私は毎日腕時計を身に着ける。そこに初めて見える自由に、安心感を覚えているのだろう。
その安心感というものを知らない人たちを見ると、だから私は、少し悲しく、思えてしまうのだろうと思う。